男は、胸を張っていた。最大のやせ我慢で。全てを失った。死ぬよりもつらい恥辱にまみれた。もう何も怖いものはないはずだった。だが、わざわざ自ら望んで、あの苦痛と屈辱を丁寧になぞり、衆人の前に晒さなくてはならぬとは…。 肩とアゴが自然と縮こまっていく自分に気づいた男は、もう一度やせ我慢を総動員し、自らにつぶやいた。 「大丈夫だ、オレ、本当は恥ずかしいのスキだから…!」 民主主義やら日本型ネオコンやら企業モラルやら食品衛生やら何から何までひっくるめて、とにかく数石投じまくる問題作である。 作・演出:蓮行 演出補:植村純子 舞台監督:小島聡太 制作協力:NPO法人フリンジシアタープロジェクト